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イデア教養文庫

 イデア教養文庫というのは、私が企画しているシリーズですが、他の出版社では絶対に出ないような本を出そうと思っています。他の出版社だと、売るためにいろいろな注文が入ってきて、執筆者の思うようにいかない場合があります。でも、編集者からいろいろ注文をつけられても、ほとんどの本は売れないのですけれどね。


 昔からの再販制度に守られている出版界では、なかなか現状の「本が売れない」という状況から脱出できないと思います。そこで、私は「本を自分で作って自分で売る」という方針で、このイデア教養文庫を企画しているのです。


◎イデア教養文庫01 「オープンソースじゃなきゃ駄目」 (湯澤一比古 著)

 ビアガーデンで有名なニュートーキョーの湯澤さんに、大急ぎで本を書いてもらいました。自社で開発したソフトをオープンソースにして、同業他社にも自由に使わせるという発想が私には理解できませんでした。

 私が知りたいことは、他の人も知りたいのではないかと考えて、私が印刷費を全部出して本にしました。湯澤さんには原稿料が払えず、現物支給で我慢してもらいました。

 印刷冊数は1000冊ですが、ほとんど完売の状況です。書店で売れたというより、湯澤さんが直接営業したり名刺代わりに配るために著者が購入してくれましたから、私の印刷代も回収できていると思います。


◎イデア教養文庫02 「オープンソースで人が繋がる」 (小碇暉雄 著)

 湯澤さんの本でオープンソースについての興味がわいたため、オープンソース関係のいろいろな団体と接点がある小碇さん(NPO法人オープンソースソフトウェア協会理事)に書いてもらいました。

 小碇さんの自分史のようなもので、それほど売れないと思い600冊しか作りませんでしたが、こちらも著者が自ら購入してくれましたので、本の在庫は少なくなっています。


◎イデア教養文庫03 「高橋の数」 (高橋正視 著)

 私の本です。湯澤さん、小碇さんが名刺代わりに配っているのを見て、自分の本も作ろうと思いました。開成高校で数学がダントツの一番だった理由などを書いていますが、誰も真似できないでしょうから、こちらはまだたくさん残っています。

 学校の図書館に購入されたり、夏休みの課題の指定図書になったりしてもよいように2000部印刷しました。だから大量に在庫を抱えております。

 受験生がポケットに入れて受験をすると合格できたという噂でもたてば、たくさん売れるのではないかと期待しています。


◎イデア教養文庫04 「痴呆の母に教わったこと」 (高橋正視 著)

 今回の本です。イデア教養文庫03 「高橋の数」 とあわせて1000円という感じで、これから皆さんに買ってもらおうと思います。